江の島に続く砂の道「トンボロ」を歩いてみよう!プロの解説付き!

先日、友人親子と一緒に海遊びをしてきました。
藤沢で海遊びと言えば、海辺での海水浴や江の島での磯遊びが定番。

ですが、今回は少し特別!
1年の間でも限られた日にのみ、運が良ければ現れるという「トンボロ」を歩いてきました!

トンボロを歩く体験学習プログラムに参加!

みなさんは「トンボロ」ってご存知ですか?
私は今回初めて知ったのですが「干潮時に陸地と島の間を砂の道がつなぐ地形」のこと。

江の島のトンボロを歩くのは初めてだったので、今回は新江ノ島水族館(通称:えのすい)併設の「なぎさの体験学習館」で体験学習プログラムに参加してみました。

なんとこのプログラム、知識豊富なスタッフさん2名による解説・案内付き。
さらに磯用のバケツまで用意してもらえるにもかかわらず、参加費が無料です!

HPから事前に申込み(定員制)をして、当日は「なぎさの体験学習館」に集合しました!

平日の午前中に開催されたこの日の参加者は、幼児から小学生高学年くらいの親子や大人の方まで14名ほど。歩きやすい靴という指定で、スニーカー、ビーチサンダル、長靴、マリンシューズなど、みなさんさまざまでした。

まずは、トンボロとは何か、どの様にしてできるのか、波が砂を運ぶトンボロの模型装置を見ながら解説がスタート。

こちらのディスカバリーボードには、湘南エリアのなぎさの情報や気象データが掲示されています。

潮位表と月の満ち欠けを確認しながら、潮の満ち引きについて解説を聞きます。
トンボロは最も潮位が下がる干潮の前後1時間ほどのみ歩くことができるとのこと。

天気や波の状況によっては潮位が下がり切らず、トンボロが現れないこともあるそうです。
どうか良い状況で歩いて渡れますように!と祈りつつ、解説と質疑応答タイムが終了。

子どもたちが待ちきれないとばかりにソワソワしてきた頃、ついに!
「それでは、実際に行って見てみましょう!」

いざ!海に現れた砂の道「トンボロ」へ!

「なぎさの体験学習館」を出て国道134号沿いの歩道を進み、片瀬海岸東浜へ出ました。

普段、江の島大橋の下は海ですが…砂地が江の島まで続いています!トンボロです!
先導のスタッフさんも「これだけはっきり幅もあるトンボロはラッキーですね!」とお話しされていました。

時間的にはまだ干潮のピークまで1時間ほどあります。
少し水が残っている箇所からもぐんぐん潮が引いていく様子が見られます。

この潮が引いた後にできる紋様はリップルマークと言うそうです。
子どもが「迷路みたいだね〜!」と言って指でなぞって遊んでいました。

よく見られる生き物や貝殻、漂着物の解説、生き物を観察した後は元の場所へ帰すルール、触ると危険な生き物などの注意事項を聞いて、あとは終了時間まで自由に散策します!

貝殻や石などは持ち帰っても良いそうです。
子どもたちはトンボロを走り回ったり、バケツに貝殻などを集めたり、ゴミを拾ったり、と自由に過ごして楽しそう!

いつもは江の島大橋の上から海を眺める場所も、この日は下から橋を見上げるアングル。
くるぶし以下の水深になっているので、橋の下を歩くこともできます。
橋脚には岩ガキの殻がビッシリ。

磯遊び!いろんな生き物や貝殻が見つかる!

東浜から歩き始めて、あっという間に江の島まで到着です!
岩がいくつも並んでいて、周りのくぼみには海水が取り残されてたまったタイドプールができています。

子どもたちが目をこらして、網ですくって生き物を探しています。

貝が動いた!と思ったら、ヤドカリを発見!周りにもたくさんいました。

手に乗せてみると、引っ込んで静かに隠れました。
ヤドカリは江の島周辺だけでも多くの種類が見つかっているそうです。

こちらは、ハゼの赤ちゃん。子どもでも簡単にすくえていました。

こちらはモクズガニ。水深の浅い所を好むので、磯遊びで見つかりやすいそうです。

生き物や貝殻が見つかる度に、スタッフさんに「これは何ですか?」と質問したり、一緒に観察をしたり、大人も興味津々です。

体験学習プログラムの終了前には、参加者のみなさんが見つけた生き物や貝殻の生態の解説を聞けました。

また、見つかったプラスチックゴミと生き物の生態系について考えたりと学びにつながる良い時間でした。

トンボロが現れるのは春から夏のみ!

江の島は潮位が20cm以下になるとトンボロが現れ陸続きなります。
トンボロを日中歩いて渡れるのは、3月から9月(2022年)の新月または満月の干潮時のみ。
なぎさの体験学習館では毎年この時期に数回、体験プログラムを開催しているそうです。
また、個人でトンボロを散策されている方々も見かけました。

日時限定の特別な自然現象を、みなさんも楽しんで見てはいかがでしょうか?

なぎさの体験学習館「江の島に続く不思議な道~トンボロを歩こう~」
住所:神奈川県藤沢市片瀬海岸2-19-1
アクセス:小田急江ノ島線「片瀬江ノ島駅」 徒歩3分
     江ノ島電鉄「江ノ島駅」 徒歩10分
     湘南モノレール「湘南江の島駅」 徒歩10分
営業時間:3月~11月(夏期は変動有り) 9:00-17:00
     12月~2月(年末年始は変動有り)10:00-17:00
電話番号:0466-52-6787
定休日:無休
入場料:無料

※新型コロナウイルス感染拡大等により、営業時間・定休日が記載と異なる場合があります。訪問時は事前に店舗にご確認ください。

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。