湘南の鎮守さまとして地域住民に親しまれている「鵠沼伏見稲荷神社」をご紹介します。
吹き抜ける潮風と、大きくてひと際目をひく朱の鳥居がトレードマーク。
海岸線にほど近く、明治時代に日本最初の保養地として要人の別荘が多く建てられたこの地。
昭和4年に小田急江ノ島線が開通すると、鵠沼海岸駅を中心にこの辺りは急速に街づくりが進みました。
そこで地域住民の要望もあり、昭和18年に京都の旧官幣大社伏見稲荷の御分霊を勧請し、鵠沼伏見稲荷神社がご鎮座されることとなったそうです。
ミネラルたっぷりの鵠沼和貴水

村の鎮守さま、まさにそんな表現がピッタリのたたずまい。地元民に親しまれ、初詣や節分祭に七五三など、人の営みにしっかり寄り添う神様です。
私も事あるごとに参拝させていただいています。

鳥居をくぐり雰囲気たっぷりの太鼓橋を渡ると、すぐ左手に鵠沼和貴水が現れます。

ご鎮座50年記念事業の際に発見された湧き水です。

この地の豊かな水源から湧き出る、細菌含有ゼロの奇跡の自然水。
ミネラル豊富な湧き水として朝5時から夜10時まで給水されており、蛇口から簡単に汲むことができるので、毎日水汲みに来る参拝者も多いそうです。
自然水のために沸かしてから飲むことが推奨されていますが、コーヒーやお茶を淹れたりご飯を炊いたりと、用途はさまざま。鵠沼和貴水の名で地元住民に親しまれています。

参道を進んだ右手の手水舎には、奇跡の湧き水が御神水として流れ出る、見事な龍神様の彫刻があります。
静寂に包まれた稲荷造りの本殿

参道を進むと湘南の陽気な雰囲気は消え去り、シンと心地よく引き締まった空気に変わるのを感じます。神聖な感覚を感じながら、お参りさせていただきました。
御神名イナリとは、稲を生育させて下さる神の意味だそうです。
日本民族は古来より五穀を常食としてきました。
稲は天地自然の恵み、稲荷大神は日本人の生命の守護神であり、天地の霊徳の象徴と言っても過言でなく稲荷信仰の根幹を担っているわけです。
御神号に稲荷の文字が広く使われるようになったのは、稲束を荷なう老翁の姿を神像として礼拝したからとも言われています。
春に山の神が降りてきて田の神になり、秋にはまた山へ帰る稲荷山という民間信仰にもつながっていくのだそうです。
お稲荷さんといえば朱色の鳥居の回廊

社殿脇には朱の鳥居が連なり、その先に静寂に包まれた奥社と大小のお稲荷さんが祀られています。
ここまで来ると人影もなく私一人きり。裏から漏れ聞こえる子供たちの遊ぶ声が何か神秘的で、おとぎ話のワンシーンのようです。
ゆったりと晴れやかな気持ちで、存分にお参りさせていただきました。

太古からご先祖様は、稲荷神社の象徴でもあるお狐さんを神聖な生き物として捉えてきました。
種まきの春先から収穫の秋にかけて里に降りて姿を現し、収穫が終わる頃には山へ戻ってゆく姿が農耕の守り神である白狐として信仰されます。
五穀豊穣の神様お稲荷さんの使いとして鎮座するようになったのです。
お狐さんの像をよく観察すると口に何かをくわえています。
稲束・鍵・巻物・宝珠などさまざまなありがたい宝具で、それぞれに意味があります。
どれも人々の暮らしの願いそのもの、つまり人々の祈りを神に届けてくれているのです。
お狐さまは、とても身近で有難い存在ですね。
鵠沼伏見稲荷ならでは御朱印とお守り

社殿の横の社務所では御朱印をいただけるほか、ここならではといえるようなお守りも用意されています。海難除け守りやアイスラッガー守りなんていうのもあります。

アイスラッガー守りとは、あのウルトラセブンの必殺武器にちなんだお守りで、演じた役者さんが近所でカフェを営んでいる縁で生まれたのでそうですよ!
地域住民が気軽に立ち寄れる稲荷神社らしさと、神々を祀る厳かな雰囲気を併せ持った鵠沼伏見稲荷神社。
ぜひ藤沢に来た際には、行ってみてくださいね。
鵠沼伏見稲荷神社
住所:神奈川県藤沢市鵠沼海岸5-11-17
アクセス:小田急江の島線「鵠沼海岸駅」から徒歩約10分
江ノ電バス停「鵠沼車庫」から徒歩約1分
TEL:0466-36-5803
営業時間:(受付)9:00-17:00
駐車場:あり















